立憲、国民の略称「民主党」くじ引きで縦並び…福井県の有権者に戸惑いの声「紛らわしい」 2022参院選

期日前投票所の記載台。右から政党・政治団体名、その略称、候補者氏名が並んでいる=6月23日、福井市役所(許可を得て撮影)
立憲民主党、国民民主党の略称はともに「民主党」で、福井県内の投票所では上下に並んでいる=6月23日、福井県の福井市役所(許可を得て撮影)

 6月23日に期日前投票が始まった参院選で、立憲民主党と国民民主党は、ともに比例代表の党名略称が「民主党」となっている。福井県内の投票所の記載台では、両党が上下に並んで掲示されており、投票に来た有権者からはこの日朝から「なぜ同じなのか。紛らわしい」といった戸惑いの声が聞かれた。

 比例代表に届け出た政党・政治団体は15あり、掲載順は都道府県ごとに異なる。福井県選管は22日夜にくじを行い、立憲民主党が10番目、国民民主党が11番目となり、両党が並ぶことが決まった。

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 「民主党」と書かれた票は、市町の開票所ごとに両党の得票割合に応じて振り分ける「案分」が行われる。2021年の衆院選でも両党は「民主党」と届け出たため、県内では案分票が2万2099票に上った。両党の最終的な得票は計約8万8千票あり、4分の1を案分票が占めたことになる。

 県選管によると、例えば「立憲」「立民」と書かれた場合は立憲民主党、「国民民主」「国民」は国民民主党の票になると国の目安でされている。

 略称を巡っては、参院選で案分票が生じるのを避けようと、立民の西村智奈美、国民の榛葉賀津也両幹事長が協議。双方が「民主党」を使わない案も一時浮上したが、まとまらなかった。

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