大分県臼杵市の山奥に500年以上続くとされる伝統的な祈祷が続けられている洞窟があると聞き取材してきました。
臼杵市西神野にある白鹿権現と呼ばれる洞窟には昔、白い鹿が迷い込みそこに住み着いたという伝説があります。
一体どんな場所なのか?地域の住民に話を聞いてみると…
住人:
「初めての人はビックリすると思う」
そこで、西神野地区の区長に連絡をとり白鹿権現まで案内してもらうことに。
橋本記者リポート:
「ありましたよ。白鹿権現」
そこからはほぼ垂直の急斜面を登ります。区長の柴田さんを先頭に15分ほど崖を上るとそこには…
橋本記者リポート:
「驚きますよ。入ってみると、辺り一面動物の骨だらけです。そして、こちらには70センチほどの動物の骨が積み上げられています」
洞窟の中にあるのは、無数に置かれたシカやイノシシの骨です。中には日付が書かれているものも。そして奥にはほこらもあります。
臼杵市西神野地区 柴田 秀登 区長:
「1年間無事に猟ができますようにという感謝の気持ちを込めて骨を奉納している」
猟が始まる11月に猟師がそのシーズンに初めて仕留めた動物の骨を奉納する場所で、毎年県内外からおよそ20人がこの場所に骨を納めるそうです。
臼杵市は「15世紀ごろにできた全国的にも珍しい祭祀の方法で神聖な場所であることから今後、歴史の解明をして保護していければ」としています。