全国の自治体で相次いでいる園児や小学生を「誘拐する」という内容のメールが、神奈川県内の複数の自治体にも届いていることが24日、分かった。県が各自治体に注意を呼びかけている。
県危機管理防災課によると、「児童を誘拐する」という趣旨のメールが県内3市に届いたと22日連絡が入った。県警によると、今月に入ってから届くようになり、県内の多くの自治体で確認されているという。
川崎市には3日、幼稚園児や女子児童を「334人誘拐して自宅に持ち帰る」とする内容のメールが届き、県と情報共有した。
茅ケ崎、鎌倉、横須賀、平塚、小田原市などには21~22日にメールがあった。誘拐のほか「市役所、市の施設を毒ガス攻撃する」などとする内容もあった。
鎌倉市は鎌倉、大船の両署と情報共有し、市内の幼稚園などに連絡、警戒を呼び掛けた。公共施設では警備員が巡回を強化した。横須賀市は県警に相談。市教委が全市立学校にメールの文面を配布して注意を喚起し、教職員による見回りを強化するよう求めた。
平塚市は「いたずらに不安をあおることにつながる」として、学校から保護者への注意の呼びかけなどを行わなかった。平塚署に相談したが、「事件性があるものは深く相談するがメールの『334人を誘拐する』は荒唐無稽」とし、警察も通常の警戒を行っているという。