オジエ、パンクで首位陥落「もっとも警戒していたステージだった」/WRC第6戦 デイ2後コメント

 6月24日、WRC世界ラリー選手権第6戦ケニアの競技2日目に設定されたSS2~7が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が前日の総合11番手から首位に浮上。日本人WRCドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合2番手につけた。そんな『サファリ・ラリー・ケニア』のデイ2を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●ガス・グリーンスミス(#44 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合12番手

「マシンをずっと労らなければならなかったけれど、ありがたいことにすべてが順調だ。明日また進んでいき、週末の経験を積んでいきたいと思う」
※SS7後インタビュー

●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイリタイア

「よく分からないんだ。ステージの途中で止まって(トラブルの原因を)探ってみたけれど、プロペラシャフトかリヤのデフのようだ。ロードセクションで調べてみるけれど、このループを終えるのは難しそうだ」
※SS5後インタビュー

●セバスチャン・ローブ(#19 フォード・プーマ・ラリー1)/デイリタイア

「自分が上げた土埃で迷ってしまったよ! ヘアピンがあったが、ダストだらけでどこへ進めばいいのか分からなかった! 待ってから進まざるを得なかった。ステージの終わりは荒れていく一方で、2度目の走行で乗り切れるかどうか分からない」
※SS4後インタビュー

アドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア
セバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア
ガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア

■ヒョンデ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手

「とても難しい1日だった。もちろん厳しいものになることは分かっていたが、残念ながらケドンのロングステージの1回目(SS4)の走行でいくつかトラブルに見舞われた。エアフィルターが砂や埃でふさがり、パワーを失ってしまったんだ。そのせいでタイムを1分近く失って、9番手に落ちてしまった」

「午後の目標は、よりクリーンな走行をすることだった。そうできたおかげで、結果として総合5位に戻ることができたよ。首位との差は1分未満で、さらに縮まっている。これまでのところ、マシンのハンドリングに100パーセント満足できていないので、バンピーなセクションでは動きが限られる。昨年のように速く進むことができていないが、セッティングを変更して改善できるようにするよ。明日はもっともハードでラフな1日だから、クレバーになってトラブルを避けていかなければならない」

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合4番手

「ラリーの開始当初は一番楽な日だと思っていたけれど、すでに限界の状態で走っている。難しくて生き残りをかけた日だった。ライバルたちというよりも、ラリー自体と戦っているようだよ」

「最初の2ステージの走行は、純粋にパフォーマンスが出ていてとても楽しかった。でも最後のステージは別物だった。最初の20kmは岩が多くて、石を避けるのが難しかった。パンクしてしまったらチャンスがなくなることは分かっていたから、クリーンに走り切ろうとした」

「その後5~10kmは柔らかい砂地のフェッシュフェッシュが続いた。そこでは何も見えなくなるが、フルスロットルのままで進まなければならない。そうしないとスタックしてしまうんだ。息がしづらいから、僕たちの肺には掃除機が必要だよ。この後も進み続けることが重要だ」

●オリバー・ソルベルグ(#2 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合7番手

「この信じられないほどタフな1日の終わりに、マシンをサービスに戻すことができてとてもうれしいよ。最終ステージは、僕が人生のなかでドライブしてきた中でも一番クレイジーなステージだったと言ってもいいくらいだ」

「正直なところ、今日は大いに苦戦した。マシンのフィーリングは良くなかったけれど、ミスをせずに乗り切ったし、今週末のこの目標は変わらない。ドライビング自体は問題なかった。順調で流れがよかったし、少しはプッシュできた。でも岩が多いところでは話は別だった」

「まだイベントは先がとても長いし、明日は別の意味でいっそう厳しいものになりそうだ。まだまだ先は長いので、総合7番手というポジションに意味はない。順位をさらに上げていくことを望んでいる」

オリバー・ソルベルグ(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア
オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア
ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合3番手

エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
「正直なところ、とてもタフでアップダウンの激しい1日だった。ループの最初のステージはとても良く、リズムも良かったが、3番目の長いステージはコンディションが非常に荒れていて、どこまでプッシュすればいいのか分からなくなり、攻め切れなかった」

「それでもこの順位につけている。それはポジティブなことだ。クルマはここまで非常に好調だが、ラリーがこれからさらに厳しくなっていく可能性があることは理解している」

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位

「僕たちにとっては良い1日でした。ループの最後のステージは午前も午後も非常にトリッキーで、砂がかなり深い場所もあったので、無事にクリアすることができて良かった。他の2本のステージはそれほど悪くなく、2回目の走行でも路面を掃除しながら走る必要があったが、それでもドライビングを楽しむことができた」

「今日は自分でもいい仕事ができたと思うし、いい順位にもつけている。明日はまた別のチャレンジになるが、問題が起こらないように今日と同じペースで走るというプランは変わらないよ」

●セバスチャン・オジエ(#1 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合6番手

「最後のステージまでは良い1日だった。リズムも良かったし、このラリーでは全体のマネージメントがとくに重要なので、あまり攻めすぎないように走っていた。最後のステージは、途中に荒れた岩場があることが分かっていたし、今日もっとも警戒していたステージだった」

「しかし、フィニッシュまで残り10kmのところでクルマを停めてタイヤを交換しなければならなくなった。なぜなら、3輪では終盤のフェシュフェシュを通過することは不可能だったからだ。交換で2分を失ったのはもちろん良いことではないが、ラリーはまだ2日ある。そこであらゆることがが起こり得るので、運が向いてくれることを願っている」

エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア
カッレ・ロバンペラと勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第6戦サファリ・ラリー・ケニア

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