コロナ差別やマスク強制「防止」請願を採択 佐世保市議会

 佐世保市議会文教厚生委員会は27日、子どもたちのため、新型コロナウイルスに関する差別や誹謗(ひぼう)中傷を防ぎ、マスク着用の強制や同調圧力をなくす施策を推進してほしいと求める請願を賛成多数で採択した。
 請願は市民団体「子どもの未来を“本気で”考える佐世保市民の会」(松下知弘代表)が提出した。
 市民団体は「ワクチン接種やマスク着用は否定しない」と前置きした上で、接種の有無による差別のほか、マスク着用の強制や同調圧力が起きないか懸念。▽接種のメリットとあわせたリスクの周知▽接種に関する強制や差別などを許さない姿勢の発信▽学校などでのマスク着用の柔軟な対応-を要望した。
 文教厚生委の討論で、市民クラブの委員は「(請願内容は)昨年の市議会などで取り上げられ、(市から要望に沿った)答弁があっている」などとして反対。一方、最大会派の自民党市民会議や公明党などの委員らは「反対する理由はない」などとして賛成に回った。採決の結果、賛成5人、反対1人で採択した。
 請願は30日の本会議で採決する。

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