夏祭りシーズンを間近に控え、那須烏山市野上の「寺澤太鼓店」では和太鼓の制作や修理作業が慌ただしく進められている。
同店では6代目寺澤真一(てらさわしんいち)さん(45)を中心に、口径約30〜90センチとさまざまなサイズの和太鼓を伝統技術で手作りしている。ここ数年は新型コロナウイルス禍で夏祭りの中止が相次ぎ、注文は激減。しかし、今夏は各地で祭りが再開する動きがあり、6月に入ってから注文が集中しているという。
作業場では29日、寺澤さんらが太鼓の胴を組み立てたり、革を張ったりする作業に汗を流した。寺澤さんは「太鼓の音を聞き、祭りの季節が来たことを感じてほしい」と話した。太鼓は3年ぶりに有観客で開催予定の那須烏山市の「山あげ祭」などで使われる。