未来視点の意見 町政に 木城町 会議や研修へ導入

フューチャー・デザインの手法を取り入れたワークショップで意見を交わす参加者

 木城町は、未来人になりきって考える「フューチャー・デザイン」の手法を、職員研修や広報媒体の刷新を検討する会議で導入している。町は「いろんな意見が出る。視点を切り替えるいい方法」としており、今後開くジュニア・リーダー研修でも取り入れる。
 町まちづくり推進課によると、全国では総合計画や基本計画などの策定に当たり、利用する自治体があるという。
 町役場で今月上旬にあった町ホームページや広報紙の刷新を検討する会議には町職員や企業経営者ら12人が参加。フューチャー・デザインを取り入れたワークショップでは、現在の年齢のまま2040年の木城町にタイムスリップしたと想定。32年には南海トラフ巨大地震が発生し、本県が甚大な被害を受けたとの設定の下、町の風景や人々の暮らしを想像しながら、どのように情報をやり取りしているかなどを考えた。
 「タブレットで情報を受発信」「空飛ぶ車がインフラ」など参加者からは自由な意見が相次いだ。同町高城のパート中竹侑香さん(39)は「電子化が進んでも紙媒体は必要だと思う。設定は難しかったが、新しいやり方」と話していた。

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