ヴァレオ、BMWと次世代EV用先進運転支援システムに関する大型契約締結

ヴァレオ ドメインコントローラー

フランスの自動車部品メーカーであるヴァレオは、BMWグループが2025年に発売予定の次世代EV用モジュラープラットフォーム「ノイエ・クラッセ」の駐車と操縦向けに、大規模に協働することを発表。先進運転支援システム(ADAS)ドメインコントローラー、センサー、ソフトウェアを提供するという。

ヴァレオは、BMWグループの「ノイエ・クラッセ」プラットフォームの車両に搭載される全てのADASセンサーからのあらゆるデータフローを管理するADASドメインコントローラーを開発・製造する。 運転支援の全機能は、クアルコムSnapdragon SoCを搭載したヴァレオADASドメインコントローラーによってホスト・処理される。 ADASドメインコントローラーは、低速運転用のヴァレオ・ソフトウェアプラットフォームと、自動運転用のBMWとクアルコムのソフトウェア・アセットをホストするとしている。

パワフルな車載用プロセッサー群を搭載したこのシステムは、ヴァレオ、BMWグループ、クアルコムによって開発され、車両の周囲や車内の状況をリアルタイムでマッピングし、理解できるという。新機能とアップグレードは、随時追加予定。

BMWグループのドライビングエクスペリエンス担当シニアバイスプレジデントであるニコライ・マーティン博士は、次のようにコメントしている。

マーティン博士:BMWグループとヴァレオのこのコラボレーションは、過去数十年にわたって共に開発し成功を収めてきた製品に基づいています。BMWグループが世界初のパークディスタンスコントロールを発売してから30年以上、マルチカメラビューイングをお客様に提供し始めてから約15年が経ちました。

今日、新型BMW 7シリーズは、ドライバーを楽にする最先端の運転支援システムのスタンダードを確立しました。操縦と駐車のソリューションに関する次世代の緊密なコラボレーションを通じて、ヴァレオと共に未来を形作ることを楽しみにしています。

また、ヴァレオのコンフォート&ドライビングアシスタンスシステムビジネスグループのプレジデントであるマーク・ヴレコー氏は、次のようにコメントしている。

ヴレコー氏:長年のパートナーであるBMWと共に新たな旅に出ることを光栄に思うとともに、胸を躍らせています。統合ソフトウェアのスタックによる機会を超えて、ドメインコントローラー自体が、より安全でスマートなモビリティに向けた私たちの戦略の重要な基盤です。

BMWの「ノイエ・クラッセ」には、ヴァレオの次世代超音波センサー、フルセットのサラウンドビューカメラと、安全性の向上とこれまでにないユーザーエクスペリエンスの創出に貢献する新しい多機能インテリアカメラも搭載されます。

BMWとヴァレオが結んだ今回の大規模な契約は、自動車業界で大きな変革が起きていることを示しているという。先進運転支援システム(ADAS)が増え、車が周囲をより正確に認識できるようになった結果、ADASドメインコントローラーなどの強力なプロセッサーが、収集された膨大な量のデータを処理して命令を実行するための鍵となるとしている。

▶︎Valeo

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