昨季Bリーグの年間王者となった宇都宮ブレックスの新監督に就任した佐々宜央(さっさのりお)氏(38)が30日、県庁で記者会見した。監督を務めるのは琉球以来2度目。直近2シーズンはアシスタントコーチ(AC)として安斎竜三(あんざいりゅうぞう)前監督を支えた名参謀は「連覇できるのは僕らだけ。どんな状況になってもそれを目指す」と今季への意欲を語った。
会見には鎌田真吾(かまたしんご)ゼネラルマネジャー(GM)も同席。佐々氏はACとして初めてチームに加わった2013年当時を振り返り「まさかこんな日が来るとは。『本当に現実なのか』と思いながら日々を過ごしている」と第一声。その後は終始リラックスした表情で笑顔も交え約50分間、報道陣の質問ひとつひとつに丁寧に答えた。
安斎前監督の退任が決まった直後に就任を打診したという鎌田GMは、佐々氏について「情熱的。日本代表コーチなど経験豊かでチームのことを理解している。連覇に向け引っ張っていってくれる」と評価。佐々氏は「たやすい仕事ではないので迷いもあったが(最終的に)このチームで仕事したいと決断に至った」と明かした。
チームづくりの方針については「守備やルーズボールなど球際の部分は変わらない。一丸となり戦う部分は残さないといけない」と伝統を継承する必要性を強調。昨季の先発メンバー全員が残留した現状も踏まえ「セカンドユニット(控えメンバー)の(戦い方の)バリエーションを深めたい。今は良いイメージを持てている」と語った。
昨季はチャンピオンシップ(CS)を制したものの、レギュラーシーズンの勝率は全体6位。「挑戦者として戦い、CSをホームで迎えられるチームにしていきたい」と連覇への意気込みを口にした。