天谷学園理事長の天谷祥子さん死去、87歳 天谷調理製菓専門学校を創設、60年間にわたり食の大切さ伝える

生徒に調理法を指南する天谷祥子理事長=2016年1月、福井県永平寺町の天谷調理製菓専門学校

 福井県永平寺町の天谷調理製菓専門学校を運営している天谷学園理事長の天谷祥子(あまや・さちこ)さんが6月29日午後3時25分、心不全のため入院先の病院で死去した。87歳。通夜は7月2日午後6時から、葬儀は3日午前9時から、ともに坂井市丸岡町一本田中31の9の1、アスピカホール丸岡で。通夜は回り焼香、葬儀は近親者で行う。喪主は長女奈美(なみ)さん=天谷調理製菓専門学校校長。

 1959年、夫の天谷奈良明さん(故人)とともに福井市町屋に「福井料理教室」を開き、以来約60年にわたり食の研究、発信に力を注いだ。

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 教室の改称や移転を経て、81年に学校法人天谷学園「天谷調理師専門学校」を設立。99年、奈良明さんの死去に伴って学園理事長に就任した。2006年に永平寺町に校舎を移し、校名を「天谷調理製菓専門学校」に変更し、製菓技術科を新設した。

 郷土料理の発掘、研究のほか、海外の料理技術の習得にも取り組んだ。福井商工会議所女性会の初代会長。08年に瑞宝単光章を受章している。

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