DC開幕 岡山駅でセレモニー 観光活性化へ9月末まで事業展開

テープカットで岡山デスティネーションキャンペーン開幕を祝うセレモニー=JR岡山駅

 岡山県などがJRグループ6社とタイアップして展開する大型観光企画「岡山デスティネーションキャンペーン(DC)」が1日開幕し、JR岡山駅でオープニングセレモニーが行われた。9月末までの期間中、県内各地で約180の事業を繰り広げ、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた観光業の活性化につなげる。

 ホームであったセレモニーで、県や経済界など44団体でつくる岡山DC推進協議会長の伊原木隆太知事が「観光業復活の起爆剤にするタイミングの良いDCだ。多くのイベントで岡山を元気にしたい」とあいさつ。JR西日本岡山支社の藤原乗将支社長や県観光連盟の石井清裕会長、岡山市の大森雅夫市長らがテープカットして開幕を祝った。

 出席者はこの日、津山線の岡山―津山間で運行を開始した新しい観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」の出発を見送った後、DCのガイドブックを駅利用者らに配るPR活動を行った。

 夫と2人で観光列車に乗車した奈良県三郷町の女性(74)は「列車からの風景はもちろん、岡山のフルーツも楽しみ。キャンペーン中に友人とも訪れたい」と話した。

 DC期間中、真庭市蒜山地区で星空を楽しむスターウオッチング、岡山、赤磐市で白桃やブドウを収穫する果物狩りといった多彩な催しを展開。日程が重なる瀬戸内国際芸術祭の夏会期(8月5日~9月4日)と連動し、芸術祭会場の犬島(岡山市東区)、牛窓ヨットハーバー(瀬戸内市)などを倉敷発の人気雑貨マスキングテープ「mt」で飾り付ける。

 岡山でのDC開催は6年ぶり6回目で、夏期間の開催は初めて。2016年4~6月の前回は主要観光施設に前年同期比10.5%増の約322万人が訪れ、経済効果は推計で71億円だった。

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