岸田文雄首相が福井で演説「物価高騰に責任持って対応」 政権発足後初の来県、新たな支援金など説明

政権発足後初めて福井に来県し、街頭演説する岸田文雄首相=7月2日、福井県福井市大手3丁目

 岸田文雄首相は7月2日、参院選福井選挙区の自民党候補者応援のため福井に来県し、福井市のJR福井駅西口の中央大通りで演説した。ガソリンや電気、食料品の価格抑制、肥料コスト増の7割を補填する新たな支援金創設など政府与党の対策を説明し、「物価高騰で苦しんでいる皆さんのため、政府が責任を持って全面的に対応していく」と強調した。岸田首相の来県は、2021年10月の政権発足後初めて。

 給食費の負担減や生活困窮者への給付金などに使える総額1兆円の地方創生臨時交付金に関して「物価の状況によっては、さらに上乗せできるよう、5兆5千億円の予備費も活用して万全を期したい」と述べた。

 6月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)や北大西洋条約機構(NATO)首脳会議については「世界で協力して、ウクライナからの小麦などの食料輸出を支援していく枠組みづくりで合意した」などと外交成果をアピールした。

 24年春の北陸新幹線県内延伸にも言及。「現在は京都まで(特急)サンダーバードで80分以上かかるが、(新大阪まで)開通後は約40分で行くことができる」と述べ、早期全線開業の重要性を強調した。福井県がコシヒカリ発祥の地であることにも触れ、「コメや日本酒の輸出をしっかり後押ししていく」と力を込めた。

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