6000円相当の商品詰合せも!7月に取得しておきたい株主優待3銘柄

令和4年に入ってから株主優待界隈を賑わすビックニュースが入ってきました。思わず「えっ嘘だろ……」と声に出てしまったほど。その内容とは、日本たばこ産業(2914)が株主優待の廃止を発表したこと、なんとなく予感はあったもののショックでしたね。そしてわずか3カ月後の5月にはオリックス(8591)までもが株主優待廃止の発表がありました。どちらも単位株主数が60万人を超える人気優待銘柄だっただけに、影響を受けた投資家も多かったと思います。

東証再編を機に「株主平等の原則」を改めて見直すきっかけになったようで、両社とも“配当等による利益還元に集約する”と廃止の原因を説明しています。


株主優待廃止は他の銘柄も続くのか?

「他の優待銘柄でもこの流れが続くのか?」という疑問に関して、年300以上の株主優待を取得する筆者の見解は、QUOカードやギフト券を株主優待にしている企業は一定の注意が必要だと思いますが、自社商品や自社サービスを株主優待にしている企業は引き続き優待制度を継続するのではないでしょうか。

株主優待制度自体は、なにも株主だけのメリットではなく、企業にも物やサービスを効率的に訴求できたり、株主優待効果で株価が上昇することで、資金調達しやすくなったり買収されにくくなるなどのメリットもあります。

つまり、企業・株主のどちらもメリットがある銘柄は制度廃止のリスクは低く、特に実質負担の少ない外食系の銘柄は、今後も優待人気株として君臨するのではないかと考えます。

さて、前置きが長くなりましたが7月のおすすめ銘柄を紹介させていただきます。

ダイドーグループホールディングス(2590)

コーヒーを中心に各種清涼飲料を自販機やコンビニ等の店頭を通して販売している会社で、テレビCMなども放映していることからご存じの方も多いのではないでしょうか。同社の株主優待のインパクトは、株主優待制度を導入している企業の中でもトップクラス。その株主優待の権利は1月ですが、半年以上保有という条件があります。したがって、7月の権利日までに同社株を保有することが条件となるので、紹介させていただきます。

【株価データ】

【株主優待内容】
Q.株主優待は誰がもらえるの?
A. 毎年1月20日、現在の株主名簿に記載または記録された1単元(100株)以上かつ、半年以上保有の株主保有の株主に株主優待が提供されます。つまり2022年7月20日から権利日の2023年1月20日まで継続保有する必要があります。
※2022年7月20日の権利付最終日は7月15日(金)

Q.株主優待内容は?
A.6,000円相当のダイドーグループ商品の詰合せが贈呈されます。

画像:100株以上6,000円相当のダイドーグループ商品詰め合わせセット(筆者撮影)

参考:ダイドーグループホールディングス(2590)「個人投資家の皆様へ」

JMホールディングス(3539)

大型商業施設内店舗「ジャパンミート生鮮館」、都市型ホールセール「肉のハナマサ」「ジャパンミート卸売市場」を、茨城県や千葉県を中心に関東近郊で展開している会社。特に精肉部門が強みということで、株主優待品も同社の精肉が贈呈されます。ただし、株主優待をもらうためには1年以上継続保有することが条件となっています。

【株価データ】

【株主優待内容】
Q.株主優待は誰がもらえるの?
A. 毎年7月末日とその前年の7月末日の基準日において、同一株主番号で100株以上を継続保有の株主に株主優待品が提供されます。

Q.株主優待内容は?
A.保有株数に応じて精肉関連商品が贈呈されます。

画像:100株以上2,000円相当(国産鶏むね肉、沖縄琉香豚ばら肉薄切り、沖縄琉香豚切落し)筆者撮影

参考:JMホールディングス「株主還元について」

Casa(7196)

10万円以下の投資で株主優待がもらえるCasa(かーさ)は、賃借人の家賃滞納リスクを保証する家賃債務保証サービスを柱とする家賃債務保証会社です。同社は株主優待だけではなく、配当利回りも3%近くあることもオススメしたい理由です。

【株価データ】

【株主優待内容】
Q.株主優待は誰がもらえるの?
A. 毎年7月末日、現在の株主名簿に記載または記録された1単元(100株)以上保有の株主に株主優待が提供されます。

Q.株主優待内容は?
A.保有株数に応じてQUOカードが贈呈されます。

画像:100株以上1,000円分のQUOカード(筆者撮影)

参考:Casa(7196)「投資家情報」ニュースリリース「株主優待制度の変更(拡充)に関するお知らせ(2019.3.20)」


今回選択した3銘柄のうち2銘柄は株主優待の権利を取得するなら7月の権利も取得する必要がある長期保有条件付き銘柄となっています。短期売買による株価変動のリスクや、個人株主に長期保有してもらうため、最近では長期保有株主に対して優待内容を厚くする傾向があります。

株主優待銘柄を検討する際は、長期保有することも考慮してみてはいかがでしょうか。

※本記事に掲載している情報は2022年6月末日時点のものです。
※株主優待の内容は変更される場合がありますので、必ず当該企業のホームページ等をご確認ください。
※本特集は個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はお客様ご自身の判断でお願いします。

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