「市の過失が大きい」被害者の会 熱海市と県相手取り提訴へ 熱海土石流災害から1年

静岡県熱海市で土石流が発生し、きょう7月3日で1年です。

<和田啓記者>

「1年前のきょう、山の上から崩落した土砂が家々を巻き込みながら流れ下り、27人が死亡(災害関連死含む)、今も1人の行方が分かっていません。

土石流の起点にあった違法な盛り土が被害を甚大化したとされていて、遺族たちはその造成を食い止められなかった行政の責任を追及するため、訴訟を起こすと今まさに発表しました。

訴状などによりますと業者による盛り土の造成について、熱海市が不備のある届け出だとわかっていながら受理したことや強制的に安全対策を求める措置命令を出さなかったことなどが土石流につながったとしています。

また、静岡県については所管する森林法を適用せず、違法な盛り土を放置した責任があるなどと訴えています。

「被害者の会」の瀬下雄史会長は「特に、業者をしっかり管理できなかった熱海市の過失が大きい」と話しました。

遺族たちが人災とする責任追及は行政にも矛先が向くことになります。

© 静岡放送株式会社