潜伏キリシタンの歴史に触れる 世界遺産登録4周年記念 長崎で「イナッショ祭り」

潜伏キリシタンとの出会いについて講演するボルペ氏=長崎市、聖フィリッポ西坂教会

 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録4周年を記念したイベント「イナッショ祭り2022」が2日、長崎市西坂町の聖フィリッポ西坂教会であり、市民約80人が潜伏キリシタンの歴史や遺産の意義を学んだ。
 イナッショは、日本にキリスト教を伝えたイエズス会の創設者、イグナチオ・ロヨラのこと。「イナッショ様」として潜伏キリシタンの信仰対象だった。祭りは、キリシタン遺産の世界登録を地域活性化に生かそうと、有志でつくる実行委が2019年に初めて開き、今回が3年ぶり2回目。
 実行委の高祖敏明会長は「今年は聖イグナチオの列聖400周年の年。3年ぶりに開催することができてよかった」とあいさつ。南山大教授のアンジェリーナ・ボルペ氏は講演で、研究を通して出会った人々の言葉を紹介しながら、日本のキリシタンの歴史や史跡の奥深さを解説した
 バイオリニスト大迫淳英さんによるミニコンサートもあった。


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