核廃絶訴え「国民平和大行進」 爆心地公園を出発 5日、佐賀にリレー

爆心地公園を出発する国民平和大行進の参加者=長崎市松山町

 核兵器廃絶を訴えながら全国各地を歩く「国民平和大行進」の本県参加者が29日、長崎市松山町の爆心地公園を出発。初日は約90人が同市中心部の鉄橋まで歩いた。7月5日に佐賀県の参加者へつなぎ、8月4日に広島市の平和記念公園に到着する予定。
 行進は1958年に始まり65回目。11コースで全都道府県をつなぐ。日本政府に対し、核兵器禁止条約への署名・批准を求めるほか、ロシアの侵攻で多くの市民が犠牲になっているウクライナの平和を願う。
 出発集会には、原水爆禁止長崎協議会や労働組合の関係者ら約120人が参加。本県実行委の里正善委員長(69)は、21~23日にオーストリア・ウィーンで開かれた核兵器禁止条約の第1回締約国会議に触れ「長崎市長も世界へ向け平和へ誓いを訴えたことは、本当に心強い」とあいさつ。長崎原爆がさく裂した午前11時2分に合わせ、参加者全員で黙とうした。


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