平和への 願いを込めて 流しびな 小山の思川

願いを込めた人形を川に流す子どもたち

 【小山】市の夏の風物詩「第63回思川の流しびな」が3日、観晃橋下の思川河川敷で行われた。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年、一昨年は「思川の流しびな保存会」の会員のみで行ったが、今年は約100人が参加した。

 流しびなは平安時代からの風習で源氏物語にも登場し、人形(ひとがた)に願をかけて海や川に流すと幸せが訪れるとされる。県の工芸品「下野しぼり和紙」で作られた高さ7センチほどの下野人形を小舟に乗せ、願いを込めて流す。

 この日は小山児童合唱団が「しもつけひとがたの歌」など5曲を歌い、会場を盛り上げた後、浴衣姿の子どもたちが人形を川に浮かべ、流れていく様子を見ながら手を合わせた。

 小山城東小6年、福島杏理(ふくしまあんり)さん(11)は「みんなが平和に生きられる世の中になってほしい」と願いを込めた。

願いを込めた人形を川に流す子どもたち

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