役者歴25年の小鹿野町長「日本一の歌舞伎の町にする」 あじさい祭りで熱演 「町長!」と威勢良いかけ声

創作歌舞伎「山並五人男」を熱演する歌舞伎団体の役者たち=3日午前、小鹿野町下小鹿野

 埼玉県小鹿野町下小鹿野の小鹿野あじさい公園で3日、「第17回小鹿野あじさい祭り」が行われた。アジサイ彩る会場で、森真太郎町長(65)や地元の歌舞伎団体などが創作歌舞伎「山並五人男・紫陽花(あじさい)神社勢揃(せいぞろい)の場」を熱演。露店の中止など、例年より小規模開催となったが、集まった見物客は大きな拍手で演者たちをたたえた。

 同公園には、画家の小菅光夫さん(72)ら地元住民たちが2005年から植樹している約5500株のアジサイが咲き誇る。毎年アジサイが色づく時期に祭りを開催し、町民が一体となって歌舞伎や屋台ばやし、琴演奏などで盛り上げる。

 今年は小鹿野子ども歌舞伎のメンバーが捕り手となり、大人の悪人を退治する創作歌舞伎がお披露目された。秩父歌舞伎正和会の元会長で役者歴約25年の森町長も町奉行の役で登場。森町長が「コロナに負けず、花と名水を守り、小鹿野を日本一の歌舞伎の町にする」とオリジナルのせりふを述べると、会場からは「町長!」と威勢の良いかけ声が飛んだ。

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