「起こらない」と認識 他市USB紛失事案 上越市

 兵庫県尼崎市の臨時給付金事務の受託業者関係社員が6月21日、全市民の住民基本台帳情報が入ったUSBメモリーをかばんごと紛失、後に発見された事案について、上越市は同30日の記者会見で「現時点では(同様の事案は)起こらない」との見解を示した。

 笹川正智総務管理部長は「事務を外部委託する際は、契約締結時にセキュリティー・ポリシーに基づく保護措置を取っている。尼崎市の事例は市が知らないうちに再委託していた事案だったため、中川幹太市長の指示で市の許可がない再委託を調査した。結果、そのような事案はなかった」とした。

 尼崎市の事案は、コールセンターでのデータ移管作業の流れの中で発生した。笹川部長は「上越市が外部に委託したコールセンター業務は、新型コロナウイルスのワクチン接種に関するもの」があったとし、その際はデータの出力や持ち出しができないようにしたことを明らかにした。

 市職員の使用するパソコンはUSBメモリーが使えない仕様になっている。USBメモリーに入った情報を外部で処理するケースとしては、新型コロナワクチンの接種券の印刷があったという。

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