行方不明者を捜索 西日本豪雨4年 「手だけ、足だけでも…」息子の帰り待ち続ける母

西日本の広い範囲を襲い、県別では広島が最多となる151人が犠牲となった西日本豪雨災害から、4年を迎えました。広島県では今も5人の行方がわかっていません。

きょう(6日)は朝から、県警がおよそ210人態勢で、瀬野川(海田町)、天地川(坂町)、沼田川(東広島市・三原市)、三篠川(安芸高田市・広島市)の4つの川で手がかりがないか捜索しています。

RCC

また、広島海上保安部も海田湾内など、海上や沿岸部を捜索しています。

竹原市に住む保手濱春美さんは4年の間、息子の帰りを待ち続けています。県内で行方不明のままとなっている5人のうちの1人が、息子の雅洋さんです。

雅洋さんは、4年前の7月6日の夜、妻の美由紀さんと夕食にでかけ、氾濫した川に車ごと流されました。美由紀さんは翌日遺体で見つかり、災害発生から4か月後、車の一部が見つかりましたが、雅洋さんの行方はいまもわからないままです。

RCC

行方不明のまま1年が経ったとき、雅洋さんの葬儀をして、一つの「区切り」をつけました。

(保手濱春美さん・当時)
「雅洋はもうほんとにプラモデルが好きだったので、一番なにかあの子の好きだったのを遺骨がわりにして納骨いうことをしたいと思います」

遺骨の代わりに雅洋さんが大好きだった車のプラモデルが納められ、すでに葬儀が済んでいた妻の美由紀さんと一緒に納骨されました。

RCC

あの日から4年…。保手濱さんは今年も、7月6日を前に沼田川を訪れました。

RCCの取材に保手濱さんは…。

RCC

(保手濱春美さん)
「自分が元気な間に、手だけ、足だけでも息子がかえってくるとと、待っています。4年間はあっという間…。毎日息子のことを忘れたことはないし、忘れないよと、息子に呼びかけました」

RCC

きょうも、息子の帰りを待っています。

© 株式会社中国放送