固定資産税を17年間誤徴収 那須塩原市

那須塩原市役所

 那須塩原市は7日、17年余りにわたり、納税義務者とは別人の口座から固定資産税を誤って引き落としていた、と発表した。誤徴収の期間は2005年度から21年度までで総額10万8800円。誤って徴収していた市民に全額を還付し、本来徴収すべきだった納税義務者には、地方税法で追徴できる5年分の納付を依頼する。

 市収税課によると、2005年の3市町(黒磯市、西那須野町、塩原町)の合併準備期間に行った税宛名統合・整理作業で口座振替設定を行った際にデータの入力誤りがあった。

 今年5月に本年度の固定資産税納税通知書を発送したところ、納税義務者から「納税通知書の口座情報欄に知らない人の名が記載されている」と申し出があり、誤徴収が判明した。

 同課は2人に経過説明と謝罪を行い、誤徴収した市民には17年分の還付金と還付加算金を合わせた11万3900円を支払った。

 また、当時口座振替設定を行ったものの中で類似ケース2300件を調べ直し、他に誤りがなかったことを確認した。同課は「税務行政の信頼を損ねたことをおわびする。再発防止に努めたい」と陳謝した。

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