【参院選2022】特別編 人生100年時代の社会保障制度に必要なことは? 豊田真由子が各党の社会保障政策を語る!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

本記事は7月5日に公開した動画の内容を基に構成しています。

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2022年7月5日に公開された動画のテーマは……参院選2022特別企画!豊田真由子の政策解説「社会保障」!

ゲストに元衆議院議員の豊田真由子氏をお招きし、各政党が参院選の公約に掲げる社会保障政策を比較・解説していただきました。

平均寿命が伸び続ける日本で、持続可能な社会保障制度を作るために必要なこととは?

【このトピックのポイント】
・少子高齢化で社会保障給付費や現役世代の社会保障負担は増加の一途
・「高齢者は65歳以上」という定義を変えたほうがいいと豊田氏
・社会保障は制度の全体を見て、政策のメリットとデメリットを正直に伝えるべき

社会保障給付費や現役世代の社会保障負担は増え続けている

参院選で主要な争点となっているのは年金と高齢者医療です。与党は現行制度の持続可能性を高める政策を主張する一方、野党は年金制度の抜本改革や75歳以上の医療費窓口負担引き上げ撤回を掲げるなど、与野党で政策に違いが見られます。

社会保障給付費は増加の一途をたどっており、少子高齢化により今後も増え続けていくことが予想されます。それに伴い、現役世代の社会保障負担も増大することになり、持続可能な制度の設計が急務です。

豊田氏はまず「65歳以上という高齢者の定義を変えた方がいい。例えば75歳以上にするべき」と主張しました。平均寿命が半世紀で30歳くらい伸び、65歳以上でも元気で働ける人も多くなっていることを挙げ、「支えられている人たちに、支える側に回ってもらうことで、給付と負担のバランスを変えることができる」と説明しました。

元気な高齢者が増えている今の時代に合わせた制度を設計する必要がありそうです。

各党の社会保障政策は?

「公的年金の支給開始年齢を70歳に引き上げるべき?」という設問に対して豊田氏は、65歳からの支給を念頭に置いて人生を設計してきた人のはしごを外してしまう印象があることや、70歳に引き上げても年金財政にそれほどプラスにならないという意見があることも紹介し、効果的な解決策とはいえないと主張。

また、年金で老後の生活の全てをまかなう仕組みではなく、現役時代の貯蓄などに年金を加えて生活していくという制度なので、年金額を増やす政策を訴えるなら、現役世代に対して負担が大きくなると説得するところまでをセットにするべきだと主張。「年金制度の全体を見て、正直にメリットとデメリットを含めて話をしないとずるい」と感想を述べました。

MC鈴木が「若い世代には、年金を払っても将来もらえないのではないかと心配する人もいる」という問題を提起すると、豊田氏は「日本の年金制度は積立方式ではないので、払った分が満額戻ってくるかどうかについては、いまの高齢者は大丈夫だと言われているが、将来的に保障できるわけではない」と説明。年金について「これだけで生活できるものではない」ということを強調していました。

日本の医療は世界的に見ても高レベル

高齢世代の医療費負担の引き上げについて、まず豊田氏は財政の議論をするなら自己負担分をどうするかだけではなく、大部分を占める税金や保険料の負担分についてもセットにするべきと主張。その上で、アメリカなど諸外国と比べて、日本の医療は低料金で高レベルな医療を全国どこでも受けられる世界一といえるもので、これを維持することの重要性を説きました。

一方で豊田氏は、いまの医療費制度に「受益してる方が応じた負担をすることになっていない」という弊害があることを指摘しました。高額療養費制度を例に出し、高額な医療費がかかっても軽い自己負担で済むことは素晴らしいとしつつ、その分は他の人の税金や保険料でまかなわれているという事実もあり、命にかかわる制度の設計は簡単ではないようです。

動画本編はこちら!

豊田氏が考える、持続可能な社会保障制度実現のため必要なことは?記事に入りきらなかった話も、ぜひ動画本編でチェック!

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