立てこもり男「普通に生活できない」社会に不満 被害者には「偶然巻き込み反省」/大宮立てこもり裁判

さいたま地裁=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 昨年6月、埼玉県さいたま市大宮区のインターネットカフェ店で20代の女性従業員を人質にして約32時間、立てこもったとして、逮捕監禁致傷などの罪に問われた、住居不定無職の男(41)の裁判員裁判の第3回公判が8日、さいたま地裁(佐々木一夫裁判長)で開かれた。男は被告人質問で、「警察や検察、裁判官に不満がある」などと話した。

 弁護側から、犯行の動機について問われた男は「刑務所に何回か入って、社会復帰がうまくいかなかった。自分は普通に生活できないんだなと思った」などと社会への不満を口にした。

 検察側から、被害者に対して言いたいことを問われた男は「検察には言いたくない」と述べた。一方で被害者参加弁護人からの同様の質問に対しては「偶然巻き込んでしまって反省している」などと答えた。

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