◆横浜桜陽0-7法政二
アウトを重ねるたびに、オレンジ色の三塁側スタンドが揺れた。3年ぶりに横浜スタジアムで行われた開幕戦。法政二のエース中山は、入学以来初めて応援を受けたマウンドに「緊張はあったが、自分の力に変えることができたかな」。6回3安打無失点。大粒の汗が好投の証しだ。
試験明けの重い体を振り払うように、序盤から躍動した。最速137キロの直球を軸に、中盤からは得意球のカットボールも使って三振を七つ奪った。「ランナーを出しても粘りが持ち味。低めに球を集めるのを意識した」と胸を張った。
日吉台中の軟式野球部では遊撃手だったが、入学とともに念願の投手に転向。「硬式になって上から投げると肩を痛めた」と1年途中に横手投げへ。登板機会がなかった昨秋を糧に、食事にも力を入れて体重を8キロ増やし、球速を上げた。