【キャンプのキテますワード③】「野外工房」はキャンプ場にあり! 趣味多き大人が没頭する文化系趣味を外に持ち出そう

キャンプの「今」を探るべく、いくつかのキテますワードをピックアップして解説するこのシリーズ。第三回は、「野外工房」にフォーカス。普段家で楽しんでいる趣味をキャンプ場に持ち込むのもあり…!? 今回は、Webメディア「LANTERN」の編集長「田川浩徳さん」にお伺いしました!※本記事は2021年9月8日に発売された「fam_mag Autumn Issue 2021」の特集企画に加筆・修正を加え再構成したものです。

キャンプ情報Webメディア「LANTERN」編集長・田川浩徳さんに聞く「野外工房」とは?

コロナ禍でおうち時間が多くなったことで、「おうちキャンプ」を楽しむカルチャーが広がり、キャンプ場で楽しむことや日常的に自宅で楽しんでいることの境界線がなくなりつつあります。

そんな中、普段家で楽しんでいる趣味をキャンプ場に持ち込むのもあり……!?という発想も生まれてきているのだとか。

キャンプ情報Webメディア「LANTERN」の編集長・田川浩徳さんは、メディアを運営する傍ら、外遊びの楽しさやマナーを発信するイベントを開催しています。そんな田川さんに、「野外工房」についてお伺いしました。

これからの「キャンプ」は趣味を存分に楽しむための「手段」になる!

田川さんは、「キャンプ×アクティビティ」という従来の組み合わせから一歩進み、「キャンプ×趣味」という概念に注目したのだとか。

ちなみにここで言う「趣味」とは、キャンプと相性が良いアクティブな趣味ではなく、キャンプ場を使って行いたくなる『文化系』の趣味のこと。

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もちろんキャンプは大好きだけど、それ以外にも楽しみたい趣味を持っている人はたくさんいます。それをより真剣に楽しむことを第一に考えたとき、キャンプ場を使うのがベストだと思える趣味もありますよね。

田川さんがイメージする「野外工房」はテントサイト付きの作業場

田川さんがイメージする「野外工房」スタイルとは、テントサイト付きの作業場なのだそう。作業に集中できる環境ということはもちろんですが、あえてキャンプ場で趣味を楽しむことで、何かしらのメリットを享受できることが大切なんだとか。

例えばコーヒー豆の焙煎で言うと、自宅のコンロで焙煎作業をすると、ニオイや汚れが気になってしまいます。しかし、キャンプ場という野外で作業することにより、汚れやニオイが気になりません。

他にもスペースが必要なDIYや大きな絵を描くなど、アート制作などとも相性が良いと田川さんは考えているそう。

また、キャンプ場での作業は、「なんでもOK」というわけではなく、音やゴミの問題について注意を払う必要があります。ただ、自宅で作業することと比べると、キャンプ場での作業ははるかに自由度がUP!

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僕は趣味が高じて、アウトドアシーンでの焙煎に特化したコーヒー豆や焙煎器具を発売しました。これからは、趣味のための道具のレンタルや材料を販売するキャンプ場など、多くのジャンルで「野外工房」作業を意識した商品が生まれそうですね。

LANTERNのコーヒー豆はキャンプでの焙煎を推奨!

fam_mag Autumn Issue 2021より

キャンプでの焙煎を推奨しているLANTERNのコーヒー豆もおすすめ。

味に安定感があり焙煎しやすいエメラルドマウンテンと、野外向きな深みのあるしっかりとした味わいが特徴のマンデリンの2種類。

初心者でも焙煎に失敗しにくいため、これからコーヒー焙煎デビューする人は要チェックです!

いつかキャンプ場で没頭してみたい文化的趣味をfam_magスタッフに聞いた!

キャンプ場というスペースを生かして楽しんでみたい趣味を、fam_mag編集部に聞いてみました。

植物の手入れや鉢替え(槻)

fam_mag Autumn Issue 2021より

観葉植物の鉢替えなどは割と大変。土が散らかったり、植物が大きいとベランダでは広さが足りなかったり……。

その点、キャンプ場で植物の手入れや鉢替えができると、作業自体が捗り、片付けもスムーズになりそう!

レザークラフト(和田)

fam_mag Autumn Issue 2021より

材料を広げ、たくさんの工具を使うことがあるレザークラフト。十分なスペースの確保には、キャンプ場が良さそう。

ガス缶のレザーカバーを作るときには、手の届く場所にお目当てのギアがあるから楽ちん!

ちょっとしたDIY(竹村)

fam_mag Autumn Issue 2021より

キャンプ場にDIYスペースがあると、通うかもしれません。

自作の木製家具にオイルフィニッシュを施しても、野外だと乾燥が早そうですし。ガストーチでの焼き仕上げとかも思い切ってできそうです。

大掛かりな保存食作りもキャンプと相性が良い!

野外で肉や魚をじっくり燻し、保存食をまとめて仕込む。実は、プロの料理家も実践しているんだとか。

今回は、料理家の今井真実さんに色々お伺いしました!

今井さんは、作った人が嬉しくなるような「新しい家庭料理」レシピを考案する料理家。キャンプで肉を焼くことがストレス解消法なのだとか。

Q.キャンプで燻製を作るようになったきっかけを教えてください。

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元々はその日に食べ切れる分だけをスモークしていたのですが、燻製は保存が利く調理方法なので、せっかくなら持ち帰って家で楽しみたいと思って。それからは、キャンプで大量に作るようになりました!

Q.燻製作りとキャンプの相性がいいと思える部分を教えてください。

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「ながら調理」ができることですね。燻製機の前に張り付いて見守る必要がないので、キャンプの自由時間が奪われません。ちょっとした隙間時間で、何日も楽しめるご馳走を仕込めることが嬉しいところです。

Q.キャンプ場で作った保存食は家に持ち帰って、どう役立てていますか?

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食事を作る時間がないときや、メニューが思いつかないときに、キャンプで作った燻製が重宝しています。一品おかずが増えるだけでも、食卓がだいぶ賑やかになりますよ!ただ、気づくといつも、約1週間くらいで食べ尽くしてしまいますね。

「野外工房」を充実させる定番グッズはコレ!

fam_mag Autumn Issue 2021より

ここでは、「野外工房」作業を充実させる調理器具や、やりがいを加速させてくれるグッズをご紹介します。

ロゴス:ぐるぐるクッキンググリル

自動で回転する中央のバーに生地を重ね塗りしていけば、バームクーヘンが作れる便利なギア、『ぐるぐるクッキンググリル』

また塊肉や丸鶏の調理にもぴったりで、別売りのパーツをセットすれば魚も焼ける万能アイテムです。

木と暮らしの制作所:COPPA

fam_mag Autumn Issue 2021より

国産の山桜、栗、クルミの端材を活用した『COPPA』は、枠木から本体を外して、軽く削り、紙やすりで丁寧に磨き上げることで、カラトリーが完成します。

おがくずや削りかすは、焚き火にくべて片付けが完了するエコなグッズ。

ユニフレーム:フォールディングスモーカーFS-600

『フォールディングスモーカーFS-600』は一度にたくさんの食材をスモークできる人気の燻製器。高さのある設計なので、大きな食材も吊るしてスモークが可能です。

さらに内部の温度変化を緩やかにしてくれ、失敗を防ぐという利点もありますよ。

支持率が高い趣味特化型キャンプ場!

ここでは、自然だけではなく充実した施設をフル活用して、一味違うアウトドア時間を満喫できるキャンプ場をご紹介します。

イレブンオートキャンプパーク

fam_mag Autumn Issue 2021より

『イレブンオートキャンプパーク』にはシンプルなラジコンコースがあり、熱いレースが無料で楽しめます(※本体の貸し出しはなし)。

他にも、釣り堀やグラススキーエリア、トランポリンなど、子どもが喜ぶ施設がたくさん!

柏しょうなん夢ファーム

fam_mag Autumn Issue 2021より

さまざまなセクションが用意された、キャンプ場併設のスケートパーク『柏しょうなん夢ファーム』

アーティストHOLHY氏デザインのランプは一見の価値ありです。スケボー教室も定期的に開催されていますよ!

フォレストサンズ長瀞

fam_mag Autumn Issue 2021より

『フォレストサンズ長瀞』では、屋内で本格的なボルダリング体験が可能。

スタッフのレクチャーがあるため、初めて体験する人も安心です。

自分の趣味をキャンプ場で! 「野外工房」はこれからブームになるかも!?

キャンプの「今」を探るべく、いくつかの“キテるワード”をピックアップして解説する「キテますワード」シリーズ第三弾では、「野外工房」に着目しました。

「キャンプと相性が良い趣味」ではなく、キャンプ場という野外で行いたい「文化系の趣味」が今後増加するかも。

今ご自身が楽しんでいる趣味を、野外へ持ち出して楽しんでみてはいかがでしょうか?

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