第104回全国高校野球選手権岡山大会第2日は10日、倉敷マスカットスタジアムなどで1回戦7試合が行われた。
城東は5―2で作陽を振り切り、今春のセンバツに出場した倉敷工は笠岡工に7―0の七回コールド勝ち。打線が活発だった水島工は6―3で津山を破り、翠松は10―0の五回コールドでBシードの美作を下した。岡山大会では初となる部員不足による連合チーム御津・緑陽は0―7のコールドで邑久に敗れた。
第3日の11日は同スタジアムなど3球場で1回戦計7試合が行われる。
▽1回戦
城東が試合巧者
城東
021001010|5
000200000|2
作陽
▽本塁打 津田
▽二塁打 渡辺大、渡辺康、在本、山崎▽暴投 槙野
【評】城東が試合巧者だった。二回に敵失と渡辺大の右翼線適時二塁打で2点を先制。併殺崩れと犠飛で奪った六、八回の加点が大きい。先発の主戦槙野は八回に再登板し計5回2/3を2失点。五回1死二塁の同点のピンチをしのいだ左腕の清板奏の好救援が光る。
作陽は四回に津田の左越え2ランで1点差に迫ったが、以降はホームが遠かった。
倉敷工、危なげなし
笠岡工
0000000|0
2102011x|7
倉敷工
(七回コールド)
▽二塁打 若林▽暴投 定光、森2、妹尾穂▽捕逸 木和田
【評】倉敷工が完勝した。右腕高山は直曲球を低めに集め、7回を2安打無失点と危なげなかった。打線は一回、敵失と暴投で2点を奪うと、二回は宮田のスクイズで加点。四回は松嶋の2点適時打、六回は福島が中前へ適時打を放つなど、四死球に盗塁を絡めて小刻みに得点した。
笠岡工は打線が不発で、3投手の継投も実らなかった。
水島工、松田が決勝2ラン
津山
011010000|3
00123000X|6
水島工
▽本塁打 松田
▽三塁打 平賀▽二塁打 長森、藤原2、石井、松田、和田、佐田野2
【評】6長打を含む13安打を放った水島工が快勝。3―3の五回1死一塁から松田の左越え2ランで勝ち越すと、佐田野、小太刀の連続長短打に敵失も絡み1点を加えた。各打者とも鋭いスイングで好機に畳み掛けた。右横手の先発奥山が8回を無四球、11奪三振と力投した。
津山は八回無死二塁など後半の再三のチャンスをものにできなかった。
翠松、14安打で大勝
美作
00000|0
23401x|10
翠松
(五回コールド)
【評】翠松が14安打の猛攻で大勝した。一回、重盗などで2点を先制。二回は西山の内野安打を足場に2死満塁とし、家島の左前打、尾崎の2点適時打で3点を加え、三回には5長短打を集めて突き放した。先発の左横手家島は切れのある直曲球を武器に4回無失点。
美作は右腕竹内睦が打ち込まれ、打線も二回1死満塁の好機を逃すなど振るわなかった。
岡山工、取り合い制す
岡山工
222000030|9
220100200|7
林野
▽本塁打 人見
▽三塁打 逸見▽二塁打 好井、藤沢▽暴投 小林、大谷▽捕逸 藤沢
【評】15安打の岡山工が点の取り合いを制した。1点を追う八回は2死から敵失で出塁した走者を二塁に置き、好井の中前適時打でまず同点。続く人見が右中間へ2点ランニング本塁打を放ち、ひっくり返した。4失策11与四死球と守りは乱れたが、逆転後の八回から左の逸見が好救援した。
林野は七回に大谷の中前適時打で勝ち越したが、あと一歩及ばなかった。
邑久エース8回零封
御津・緑陽
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邑久
(八回コールド)
▽二塁打 谷▽捕逸 保都
【評】邑久は主戦右腕の木下が長身から角度のある直球を主体に8回を3安打零封と快投。打線は一回、3連続敵失による無死満塁で光森が先制の2点右前打を放つなど、相手守備の乱れに乗じて小刻みに加点した。
連合チームの御津・緑陽は9失策と守りが落ち着かなかった。主戦福田は自責点なし。得点圏に走者を4度進めた打線はあと1本が出なかった。
一宮、快勝導く集中打
津山東
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000610X|7
一宮
(七回コールド)
▽本塁打 増渕
▽三塁打 石部
【評】一宮が四回のビッグイニングで勝利を引き寄せた。この回1死満塁から三浦、坂口の連打でまず3点。なおも1死一、二塁で重盗を成功させ、石部の左越え三塁打、高松の右前打で3点を追加した。先発した2年生右腕福岡ら3人の継投も決まり、得点を許さなかった。
津山東は主戦野谷が四回に集中打を浴びた。打線もわずか1安打と沈黙。