高校野球 投打の中心選手が活躍し、大分舞鶴が好発進

全国高校野球選手権大分大会

2回戦 7月10日 別大興産スタジアム

佐伯豊南 000 010 0|1

大分舞鶴 304 010 ×|8(7回コールド)

シード校が登場する2回戦が始まった全国高校野球選手権大分大会。春夏連続で甲子園を目指す第1シードの大分舞鶴は佐伯豊南を8-1で下し、初戦を突破した。河室聖司監督は「初回に中心選手がタイムリーを放ち、落ち着いて試合に入れた」と冗舌だった。

一回の1死二塁の場面で3番の都甲陽希が右前適時打で1点を先制し、さらに2死二、三塁からキャプテンの甲斐京司朗が中前適時打で2点を追加、3年生二人が指揮官の期待に応えた。その後も中押し、ダメ押しの理想の展開で主導権を渡すことはなかった。河室監督は、「これまでどこか自信のなさそうなチームだったが、昨夏の大会で決勝まで行き、春のセンバツに出るなど経験を重ねて、どっしりと安定した試合ができるようになった」と選手の成長ぶり手応えを感じずにはいられなかった。

3打数2安打2打点の甲斐京司朗

打の中心選手が都甲と甲斐なら、投の大黒柱は奥本翼(3年)。河室監督は「(大会が始まる)はるか前に先発を告げた」と冗談交じりに話したが、「この大会はお前が全部投げて勝て」と絶大な信頼を寄せるエースに託した。監督の思いに奥本が燃えないわけがない。「この大会は全部投げる。もう一度、夢の舞台である甲子園で投げたい」と強い気持ちでマウンドに立った。春のセンバツで好投した右腕は大舞台を経験したことで安定感が増した。「初回は緊張して球が浮いたが、落ち着いて投げることができた」と、130キロ台中盤の直球に変化球を交えた丁寧な投球で4回を被安打2本の無失点に抑えた。

投打に隙なし。甲斐は「初戦を最高の形で勝ったのは大きい」と話し、奥本は「この1年、全部明豊に負けているので、明豊を倒して優勝したい」と力強く語った。好発進の大分舞鶴が実力通りのパフォーマンスを発揮した。

エースとしての存在感を発揮した奥本翼

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS