広島の都心には“海”がある 被爆岩礁を守る 平和大通り・白神社

広島市の都心に「かつては海だった」跡が残されています。平和大通り沿いの白神社に残る岩礁です。原爆にも耐えた岩礁を守るため、周辺の木がせん定されました。

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小林康秀キャスター
「広島市中心部にある白神社です。この周辺の木のせん定作業が行われていますが、この奥の部分が天然記念物になります」

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白神社の本殿が建つ岩礁は、広島城築城当時は海岸線にあり、島のような形で露出していたものでした。その昔は、この場所に白い紙を立てて、航行の目印にしたことから、「しらかみしゃ」になったとも伝えられています。

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77年前の原爆も耐え抜いた被爆岩礁は、広島市の天然記念物と史跡に指定されています。

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この被爆岩礁を守るため、およそ20年ぶりに周辺の木をせん定することになりました。

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白神社 宗像利道宮司
「樹木の根が張ったり、大きな樹木の枝が落ちたりして、天然記念物を傷つけてしまう。通行される方や参拝される方にご迷惑をかけてしまうということがあって」

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せん定作業は、先週金曜から始まりました。境内の樹木の中には被爆樹木もあります。成長を続けると、枝が落ちたところから枯れる可能性もあることから、被爆樹木を守るためにもせん定する必要があるそうです。

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アボーリカルチャー広島 樹木医 堀口力さん
「(樹齢)100年くらいまでいっているかどうか…」

この日は、せん定にあたって事前に造園業者にアドバイスをした樹木医が訪れていました。

堀口力さん
「適切に(せん定)されていると思います。あまり大きく育つと、木が折れる心配がある」

― そこをいいところで切ればいい?
「そうですね」

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広島市の補助金で行われたせん定作業は、3日間かけて、11日に終わりました。

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