困窮者支援 倉敷に公共食料庫 ウイルパワー、ハローズと連携

ウイルパワーが活用するコンテナハウスに運び込まれる食料品

 資源の循環、食品でも―。家電製品や家具のリユース・リサイクルショップを運営するウイルパワー(倉敷市福田町古新田)は、スーパーのハローズ(本部・早島町早島)と協力し、食べ物を必要とする人たちに無料で届ける「コミュニティパントリー」(公共食料庫)の活動を進めている。

 ウイルパワーの江川健次郎社長(56)がフードバンク事業に取り組む知人の話に共感し、3月に始めた。会社の敷地内にありリユース学生服の譲渡に使っていたコンテナハウスを活用し、室内に冷蔵庫や冷凍庫、棚を設置。同社スタッフが倉敷市内のハローズ7店舗から、賞味期限が迫って店頭から撤去した食品を週1回、回収して保管している。連携する支援団体がコンテナを訪れ、持ち帰る仕組み。

 現在は生活困窮者らのサポートに当たる市内のNPO法人や社会福祉法人の計4団体と連携。約40人に食料を届けており、すぐに食べられる点や種類の豊富さに感謝の声が寄せられているという。

 江川社長は「廃棄される物を価値あるものに変えて、地域の役に立ちたい。支援という行動が“格好いい”として認められれば」と話している。

 冷蔵庫を使った同様の取り組みは、岡山市北区表町の一般社団法人・北長瀬エリアマネジメントが2020年、複合商業施設・ブランチ岡山北長瀬(同北長瀬表町)で国内で初めて導入した。

 食品の提供や受け取りに関する問い合わせはウイルパワー(086―455―8500)。

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