散歩中に世紀の大発見 小6児童が4億年前のアンモナイトの化石を見つける 「自分自身驚いている」 沖縄・読谷

 【読谷・南城】読谷村在住の小学生が約4億年前のアンモナイトの化石を発見した。化石を見つけたのは村立渡慶次小学校に通う6年の日谷真歌(ひのたにまう)さん(11)。6月20日、南城市玉城前川のおきなわワールドで会見を開き、報道陣に化石を公開した。真歌さんは「珍しい化石を発見できて自分自身驚いている」と笑顔で語った。

 昨年6月、父・啓さん(52)と同村瀬名波を散歩中、草むらにあった大量のマンガン塊を拾い集めた。その後、マンガン塊をザルに入れて水で洗ったところ、ほかの形状とは異なる黒光りをした1.2センチほどの石を二つ発見した。おきなわ石の会会長で、沖縄石の文化博物館(国頭村宜名真)の大城逸朗名誉館長が鑑定したところ、古生代デボン紀のアンモナイトの化石と判明した。 大城名誉館長も会見に同席し「(真歌さんは)物事を注意深く見る目を持っている。ワシのように鋭い観察眼があり、彼を『イーグルアイ』と呼びたい」と強調した。

 大城名誉館長によると、古生代のアンモナイトは主にアフリカのモロッコなどで発見されるという。「県内で発見されるアンモナイトの化石は中生代のもので、これは持ち込まれたものだろう」と説明した。発見場所は読谷飛行場跡地の近く。大城名誉教授は「米軍関係者が外国から化石を持ち込んで、何らかの理由で落としたり、捨てたりしたのではないか」などと推測した。

 真歌さんは小学1年の時から珍しい形や色をした石に興味を持っていたという。母・陽子さん(50)は「石以外にもクモや昆虫が好きで、いろんなものに興味を持っている」と話す。真歌さんは「これからも、いろんなところへ行って珍しい石を発見したい」と意欲を見せた。真歌さんが発見した化石は、沖縄石の文化博物館の企画展で展示される予定だ。

 (金城実倫)【関連記事】
▼庭に天然記念物がいた!小学5年生がイボイモリ発見 「大きなヤモリだと思ったのでびっくり」
▼「どんぶらこ」流れてきたカメを助けたら…天然記念物! 「カメの恩返しがあるといいな」
▼【かわいすぎ】路上で眠るメジロ、ジョギング男性が肩に乗せ「救出」
▼黄金のクワガタ発見 「金粉個体」なぜこんな色に?マニアの高校生が研究
▼「マグロが海に落ちている」ドライブの夫婦が発見、素手で生け捕り

© 株式会社琉球新報社