ポルシェとキャデラックが参加予定。LMDh初のグループテスト、セブリングで実施へ

 アメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイにおいて今週、2メーカーのLMDhマシンが同トラックでグループテストを実施し、プロトタイプスポーツカーの新たな歴史が作られようとしている。

 2023年のWEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の両方にデビューする、ポルシェ963とキャデラック・プロジェクトGTPハイパーカーは、歴史的なフロリダのサーキットで数日間にわたって行われるグループテストに参加する予定だ。これはドイツのメーカーにとってLMDhカーで初めてアメリカの地を踏み、キャデラックにとってはダラーラ製の新型車で重要なマイレージを重ねることを意味する。

 キャデラックは先週、ウィスコンシン州のパトナム・パークで新型マシンのシェイクダウンを行い、アール・バンバーがプロジェクトGTPハイパーカーのステアリングを握った。一方のポルシェはヨーロッパで複数回のテストを実施済みであり、すでに6000km以上を走行している

 2023年のウェザーテック・スポーツカー選手権にオレカシャシーベースのARX-06を投入するアキュラも、当初はLMDhのライバル2社とグループテストに加わる予定だったが、北米でのテストスケジュールを見直すことにしたようだ。

 IMSAの2023年シーズンに向けて動く4番目のLMDhメーカーであるBMWは、今月末にヨーロッパでBMW MハイブリッドV8のシェイクダウンを実施した後、欧米両大陸でトラックテストを行うことを目標としていると考えられている。

 今週、セブリングで行われるグループテストでのターゲットの中には、ポルシェ963でテストされた最初のバッジの信頼性問題を受けて、ボッシュからアップデートされたMGUコンポーネントの検証が含まれている。

 Sportscar365は、共通仕様のハイブリッドシステムを各メーカーのエンジンと組み合わせて実施したダイノテストでは、この問題は発生しなかったことを理解している。

 IMSAが承認したふたつのLMDhテストの最初のテストに向け、今後数カ月の間に追加のグループテストが予定されている。最初の公認テストは2022年シーズン最終戦プチ・ル・マンに続き、10月3~5日にロード・アトランタで実施される予定だ。

 2回目のIMSA公認テストは、来年のデイトナ24時間レースのグリッドに並ぶことを希望するすべてのLMDhメーカーに参加が義務づけられており、12月6~7日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われる。

パトナム・パークでシェイクダウンを行なった『キャデラック・プロジェクトGTPハイパーカー』

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