パナソニック、航空宇宙用電子材料の開発に向けて宇宙曝露実験を実施

パナソニック インダストリー株式会社は、年度内に同社の電子回路基板材料・実装補強材料を宇宙空間に打上げ、約6ヶ月間、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームで宇宙曝露実験を実施する。

通信インフラ分野の発展に貢献している多層基板材料「MEGTRONシリーズ」、半導体デバイス材料「LEXCMシリーズ」などを地球上では再現することが困難な宇宙空間(微小重力・高真空・宇宙放射線・広範囲での温度変化が同時に起こる環境)にさらすことで、製品に与える影響を確認し、今後の商品開発に活用するという。

実験内容

概要

Space BD株式会社が主導する国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟にて宇宙空間曝露実験を行う「スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-」に参画。電子回路基板材料・実装補強材料などの電子材料が曝露実験装置に搭載される。約6ヶ月後、ISS船内に回収され、補給船で地球に帰還。宇宙空間曝露前・後での材料特性の変化を評価する。

対象製品

低伝送損失多層基板材料「MEGTRON」シリーズ、高周波基板材料「XPEDION」シリーズ、高耐熱・低膨張多層基板材料「HIPER-V」、フレキシブル基板材料「FELIOS」シリーズ、半導体パッケージ基板材料「LEXCM GX」シリーズ、二次実装補強アンダーフィル「LEXCM」シリーズ

同社は、今後市場拡大が予想される月・火星利用によるビジネスやHAPS(空飛ぶ基地局)等の技術革新に対して、電子材料分野で長年培ってきた技術開発力と商品提供による貢献を通じて、持続可能な社会の実現を目指すとしている。

▶︎パナソニック インダストリー株式会社

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