おなじみの『007』テーマ曲を手掛けた英作曲家が死去、94歳

ジェームズ・ボンド映画のテーマ曲を手掛けた英作曲家モンティ・ノーマンさんが死去した。94歳だった。公式ウェブサイトが、ノーマンが「短い闘病生活」の末、7月11日に他界したことを告げている。

ロンドンのイーストエンド地区でユダヤ系ラトビア人移民の両親のもと育ったノーマンは、16歳の時に母親から最初のギターを贈られたことで音楽への関心を持つようになった。その後イギリス空軍に入ったノーマンは、その中で歌への情熱を見出し、50年代から60年代にかけて、シリル・ステイプルトン、スタンリー・ブラックなどのバンドで活躍した後、ウエストエンドのミュージカルや、クリフ・リチャード、カウント・ベイシー、ボブ・ホープらの曲を手掛けた。

プロデューサーのカビー・ブロッコリから「007」シリーズ第1弾である故ショーン・コネリーがジェームズ・ボンド役を演じた1962年作『007は殺しの番号』に曲を提供する話を持ち掛けられたノーマンは、同シリーズのお馴染みのテーマ曲を生み出すこととなった。

しかし製作陣は、ノーマンのアレンジが気に入らなかったことからジョン・バリーに再アレンジを依頼。その後「007」映画11作で作曲を手掛けたバリーだが、自身がテーマ曲も作ったと主張したことから、ノーマンは2社に対し名誉棄損訴訟を起こし、両方で勝訴、1976年から1999年にかけて、このテーマ曲の使用で巨額の印税を受け取っていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

© 株式会社神戸新聞社