岡山県内「第7波入った」と知事 感染者急増、行動制限は求めず

岡山県内の新型コロナ感染状況を説明する伊原木知事

 岡山県の伊原木隆太知事は15日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの新規感染者が急増している状況を踏まえ「県内は流行『第7波』に入った」との認識を示した。県境移動や飲食店の営業に関する行動制限は「今は考えていない」とする一方、県民に向けて基本的な感染対策の徹底を求める緊急メッセージを発表した。

 知事は増加の要因として、感染力が強いとされるオミクロン株の派生型「BA・5」への置き換わりが進んでいることを挙げて「感染者は前週の倍のスピードで拡大している。夏休みを控え、人の移動が増えることでさらなる急拡大も懸念される」と述べた。

 行動制限を求めないことについては「現時点でBA・5は重症化率が高いという証拠はない」と説明。県民へのメッセージではエアコン使用時を含めた十分な換気、熱中症に注意しながらのマスク着用などを盛り込んだ。

 県がこの日発表した直近1週間(7~13日)の感染状況によると、新規感染者数は3179人と前週(6月30日~7月6日、1545人)の約2倍に増加し、2カ月ぶりに3千人を超えた。医療の逼迫(ひっぱく)度合いを示す病床使用率は12.6%と前週(9.7%)より2.9ポイント上昇している。

© 株式会社山陽新聞社