運賃無料デー 24日から8回 岡山市、路線バスと路面電車

 岡山市は、市内の路線バスと路面電車を乗り放題とする「運賃無料デー」を24日から12月25日までの日曜と祝日に計8回実施する。昨年度に2回設け、市中心部の人出が増えるなどの効果があったため回数を大幅に拡充。新型コロナウイルス禍で落ち込む公共交通の利用を後押しする。

 日程は7~12月の第4日曜を軸に設定。秋の行楽シーズンである11月は回数を増やし、岡山城天守閣の再オープン(3日、文化の日)、秋のおかやま桃太郎まつり(20日)といった大型イベントに合わせた日程も設けた。

 市内の全てのバス路線と路面電車が対象で、市境をまたぐルートも含む。多くの事業者では整理券を取って乗車し、専用の回収箱に入れて降車する方式を採用する。市は利用実績に基づいて後日、運賃相当額を事業者に支払う。

 初めて行った昨年11月28日(日曜)は路線バス、路面電車とも利用者数が前週の日曜に比べて2倍以上増えた。市中心部の人出は最大約4割増加。利用目的を問うアンケートでは買い物と観光が計7割に上った。経済波及効果が見込めることもあり、岡山商工会議所は今年2月、市に運賃無料デーの継続を要望した。

 大森雅夫市長は12日の記者会見で「今回はさまざまなイベントと重なるように日程を設定した。多くの人に岡山のまちを楽しんでもらうとともに、公共交通の継続的な利用につなげたい」と述べた。

運賃無料のバスを利用する人でにぎわう乗り場=昨年11月28日、JR岡山駅東口

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