長崎市は14日、原爆の被害を受けた被爆樹木の現状把握のため、樹木医の調査を開始。山王神社(坂本2丁目)の被爆クスノキ2本を診断する様子を報道陣に公開した。
市が2017年度から、日本樹木医会県支部の協力を得て実施する「被爆樹木パトロール」。爆心地から3キロ以内の27本を対象に、今月中をめどに調査する。
同神社の被爆クスノキは樹齢推定500~600年。市の被爆遺構の取り扱い基準で、最重要のAランクに指定されている。被爆により木肌が焼かれ、幹が裂けるなどの被害を受けた。
調査の責任者を務めた樹木医の松田学さん(55)ら6人が、目視や触診で幹や葉の状態を確認し治療の必要性などを調べた。松田さんは「樹勢は良好。枯れ枝もあまりなく、木肌は若々しくよみがえってきている印象」と話した。
同神社の舩本勝之助宮司(80)は「元気になってくれてありがたい。原爆の恐ろしさをクスノキを通して感じてほしい」と語った。
被爆クスノキ2本「樹勢良好」 樹木医が診断 長崎・山王神社
- Published
- 2022/07/15 12:30 (JST)
- Updated
- 2022/07/16 12:39 (JST)
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