夜に泣きながら歩く男児を保護 神奈川県警、横浜の男子中学生2人に感謝状 「大丈夫だよ」と励まし母親の元へ

秋本署長から感謝状が贈られた鈴木さん(左)、小林さん(中央)=神奈川署

 迷子になった小学5年の男児(10)を保護したとして、神奈川県警神奈川署は11日、横浜市立菅田中学校3年の鈴木聡太さん(15)=同市神奈川区=と、市立六角橋中3年の小林大記さん(15)=同区=に感謝状を贈った。

 5月18日午後8時50分ごろ、鈴木さんと小林さんの2人は、泣きながら歩いてくる男児と遭遇した。「どうしたの?」。聞けば、母親に怒られて自宅を飛び出したら迷子になったという。自宅から直線距離で2.5キロほど離れていた。

 2人は男児から自宅の最寄り駅を聞き出し、スマートフォンのマップ機能でルートを確認。男児の好きな動画を見せて落ち着かせ、「大丈夫だよ」と励ましながら一緒に歩いた。母親の届け出で付近を捜索していた警察官に引き渡し、自宅まで送り届けた。「送ってくれて、ありがとう」。家に着いた男児はほっとした表情だったという。

 2人は小学校からの友人で、横浜都筑リトルシニア(同市都筑区)のチームメートでもある。男児を見つけたのも、練習から一緒に帰る途中だった。

 感謝状を手渡した秋本剛署長は「心優しい2人の勇気ある行動に感謝したい」とたたえた。鈴木さんは「男の子を助けられて良かった」と振り返り、小林さんは「人は助け合って生きているので、人助けは当然のこと」と謙遜していた。

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