◆横浜隼人8-0厚木北(7回コールド)
第3シード横浜隼人の先発を託されたのは2年生右腕山口。「(背番号)20番でもこれぐらいの投手が私学にはいるんだと示したかった」との言葉通り、6回を被安打3で無失点と厚木北打線を封じ込めた。
伸びのある速球と鋭く曲がるスライダー、カーブを織り交ぜ4度の三者凡退。唯一のピンチだった六回2死三塁の場面はスライダーを見せ球に使い、内角低めの速球で見逃し三振に打ち取ると、マウンドで雄たけびを上げた。
苦戦を強いられた川和との2回戦でも延長十回に登板。得点圏で安打を許したが好守に助けられた。「初戦で緊張したが、野手陣を信頼して打たせて取るのが自分の投球」と原点に立ち返り、低めを丁寧に突く投球で相手に流れを渡さなかった。水谷哲也監督(57)も「ストライクを安定して取れるので守備もリズム良く守れる」と評価した。
春季大会は4回戦で横浜にコールドで敗れ、悔しさを投げ込みの原動力とした。「(6回で交代も)まだまだ投げられる。3年生がいい夏になるように自分が貢献したい」。先輩思いの好右腕が部員146人の夏を熱くする。