【高校野球神奈川大会】日大藤沢・左腕佐藤、6回無安打無失点9奪三振の快投 スライダー武器に完全試合ペース 

【日大藤沢-生田】

◆日大藤沢7-0生田(7回コールド)
 完全試合ペースの快投で、堂々の夏デビューを飾った。日大藤沢の2年生左腕・佐藤は6回無安打無失点、9奪三振。「初先発で緊張していたけど、3年生の最後の夏なので思い切って投げた。いい雰囲気を作れた」と安堵の表情を浮かべた。

 「頼むぞ」と主砲樋口から背中を押され、初マウンドへ。最速134キロの直球と、「一番自信がある」と言う切れ味抜群のスライダーを武器に、初回1死から回をまたいで3者連続の空振り三振のスタートを切る。

 阿部と樋口の適時打で2点リードの後押しもあり、五回無死からも4連続三振。6イニング62球というテンポの良さに「今日はスライダーが切れていた。真っすぐを基本していたので、生きた」と笑顔だ。

 東京・大田水門ボーイズ時代は、東京東選抜チームに選ばれた。「県外からの誘いもあった。でも、神奈川の厳しい戦いを制して甲子園に行きたい」と日藤進学を選んだ。

 今年、野球殿堂入りしたOB・山本昌広氏から指導を受けるなど冬場から大きく成長。弟の山本秀明監督(52)からは「来年のエースという期待を込めて」と背番号10は託された。

 七回は2番手坂本とエース坂田の2右腕が3者連続の三振で締めくくり「パーフェクトリレー」。チームも3戦連続のコールド勝ちで波に乗る。

 ノーシードから4回戦でぶつかるのは第1シードの桐光学園。佐藤は「いい流れがつくれた。今まで以上に強い気持ちでいく」と意気込んだ。

© 株式会社神奈川新聞社