ハータが逆転でポール奪取。同僚マルーカスが5番手も琢磨は厳しい結果に/インディカー第10戦トロント予選

 トロントで開催されているNTTインディカー・シリーズ第10戦。16日に行われた予選は、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)がポールポジションを獲得した。

 佐藤琢磨(デイル・コイン・ウィズ・リック・ウェア・レーシング)は予選Q1で敗退し、19番手から決勝レースに挑む。

 3年ぶりの開催となるカナダ・トロントでのインディカー。初日のプラクティス走行では、アレクサンダー・ロッシがトップタイムを記録。予選前のプラクティスでもコルトン・ハータがトップとアンドレッティ・オートスポート勢が速さを見せる。

アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)

 ふたつのグループにわかれて走行を行う予選Q1。グループ1は、ロッシが59秒8731を記録しいち早く1分を切るタイムを記録。そのタイムをスコット・ディクソン、そしてマーカス・エリクソンのチップ・ガナッシ勢が更新しトップ通過を果たす。

 チームメイトのデイビッド・マルーカスがQ1を通過するも、佐藤琢磨はレッドタイヤで1分を切ることができず10番手でQ1敗退となった。

 グループ2は、残り3分でアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)がターン3でクラッシュし赤旗中団に。残りワンアタックでの再開となるも、カイル・カークウッドがクラッシュし赤旗終了となる。トップ通過はハータ、デブリン・デフランチェスコ、ロマン・グロージャンも通過しアンドレッティ・オートスポート勢は好調のようだ。

コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)

 12台で上位6台を争う予選Q2。セッション終盤レッドタイヤに履き替えると各車タイムアップ。トップタイムを記録したのロッシ。0.0905秒差でジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が入り、ルーキーのマルーカスが3番手。ディクソン、ハータ、そしてスコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)が6番手に入りQ3進出を果たす。

 ポールポジションを争うファイアストンファストシックス。まずは59秒6090を記録したロッシがトップに立つ。2周目のアタックでディクソンはわずかに0.0312秒届かず2番手に。

 残り時間が少なるなる中、ニューガーデンが59秒5257でタイムを更新する。ロッシも負けずに自己ベストでタイム更新を狙うがニューガーデンには届かない。

ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)

 しかし、ラストアタックでハータが59秒2698の好アタックを見せ逆転。ディクソンもラストアタックで自己ベストを更新したがハータと0.0894秒差で2番手となり、ハータがロングビーチ戦以来となる今季2度目のポールポジションを獲得した。

 ここまで9戦で9人のドライバーがポールポジションを獲得していたが、10人目のポールウイナー誕生とはならなかった。

「激しいセッションだった。最後までタイムを見つけることができずにいたんだ。最後のラップには本当に満足しているよ。すべてがうまくいった。通常では、新しいタイヤよりユーズドタイヤの方が速くなることはないんだけどね」とハータはコメントしている。

デイビッド・マルーカス(デイル・コイン・ウィズ・HMD)
デロイトのスペシャルカラーで走行する佐藤琢磨

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