児童ら一緒に「学校で朝ご飯」 共働き家庭増など背景 ボランティア団体が振る舞う 松浦・調川小

学校で朝食をおいしそうに食べる児童=松浦市立調川小

 「皆で学校で食べる朝ご飯、おいしいね、楽しいね」。長崎県松浦市調川町の市立調川小(坂東利久子校長、86人)では6月から月1回、児童が早めに登校してボランティアグループが調理した朝食を一緒に食べる「学校で朝ご飯」があっている。
 共働き家庭の増加や生活習慣の変化などで朝ご飯を抜く児童が増えていることから、地域のボランティアグループ「おむすびころりん」(眞弓久美子代表、6人)が学校の協力を得て、家庭科教室で調理して児童に振る舞っている。
 食材は地元の農家などから提供を受けている。2回目となった12日は早朝6時半から米を約20合炊き、ジャガイモやニンジン、タマネギ、アスパラガス、キャベツ、薄揚げ、豆腐、豚肉が入った具だくさんのみそ汁を作った。
 登校してきた児童は次々に家庭科教室を訪れ、提供された朝ご飯をおいしそうに食べていた。「おかわり自由」とあって、中には何杯もおかわりする食欲旺盛な児童も。5年生の川崎琥劉(くりゅう)君(10)は「おいしかった。ご飯も、おみそ汁も2杯ずつおかわりした。毎週開いてほしい」。
 坂東校長は「学校で朝ご飯をしっかり食べることで児童の一日の活力になるほか、保護者の朝の家事負担の軽減になれば」と話した。


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