復元のSL大樹3両目デビュー 下今市駅で出発式【動画】

SL大樹として復元され、運行が始まった「C11形123号機」=18日午前9時35分、東武下今市駅

 東武鉄道は18日、復元作業が完了した蒸気機関車(SL)「C11形123号機」をSL「大樹(たいじゅ)」、SL「大樹ふたら」として運行を始めた。日光市今市の下今市駅で出発式が行われ、華々しくデビューした。

 123号機は日本車両製造が1947年に製造。滋賀県や北海道で活躍した後、75年に廃車となった。静態保存していた日本鉄道保存協会から譲り受けた東武鉄道が、2019年から復元作業を進めていた。国内唯一の同一形式の車両によるSL3両体制となり、今回の運行開始でより安定した運行が可能となる。

 出発式には、同社の鈴木孝郎(すずきたかお)鉄道事業本部長や粉川昭一(こなかわしょういち)日光市長らが出席。多くの鉄道ファンなどが集まる中、転車台広場でテープカットが行われた。粉川市長は「3両のSLを活用した新たな事業が、市の資源として地域とともに発展することを願う」とあいさつした。

 その後、ホームへ移動し鬼怒川温泉駅へ向かう123号機を見送った。

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