<高校野球>大宮北・エース斎藤「100点満点」 初完封でつかんだ49年ぶりベスト16

大宮北―早大本庄 完封した大宮北の斎藤(左)が捕手増山とタッチを交わす=熊谷公園

 大宮北が1973年以来49年ぶりに16強進出の扉を開いた。佐々木監督は当初、継投で勝ち上がる策を練っていたが、「いつになく、100点満点の出来だった」と、迷わずエース斎藤の続投を決めた。

 斎藤は序盤から終盤まで、終始落ち着いた表情で淡々と投球。6本の安打を許したが、持ち球の変化球で後続を断ち切り、相手に一度も本塁を踏ませなかった。チームも犠打と適時打で好機を逃さず着実に得点。失策ゼロの堅い守りで、斎藤の力投を援護した。

 試合後、「高校生活で初めて完封ができた」と、斎藤から白い歯がこぼれた。高校1年から投手になり、2年でエースの座をつかんだが、今春、大会前に腰を痛め、遊撃手の小野寺に背番号「1」を一度譲った。

 今大会に向けて、斎藤は腰に負担のかからない投球フォームを追求するため、下半身を強化。再び背番号「1」を付けて、最後の大会に臨んでいる。

 「目標にしていたベスト16にはたどり着けたので、後は強豪校と思いっきりぶつかるだけ」と、斎藤は目を輝かせた。

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