電車内で高校生暴行、被告の男に懲役2年判決 宇都宮地裁栃木支部

被告の判決公判が開かれた宇都宮地裁栃木支部

 JR宇都宮線の電車内で喫煙を注意してきた高校生に腹を立て暴行し重傷を負わせたとして、傷害や強要などの罪に問われた宇都宮市、元ホストクラブ従業員男(29)の判決公判が19日、宇都宮地裁栃木支部で開かれ、片山憲一裁判長は懲役2年(求刑懲役3年)を言い渡した。

 起訴状は、1月23日午後、下野市内を走行中の同線の電車内や自治医大駅ホームで、高校生に殴る蹴るの暴行を加え、顔の骨を折るなど約4カ月の重傷を負わせた、としていた。

 被告は6月16日の初公判で起訴内容を認めた。被告人質問では高校生への暴行について「冷静になれば明らかに悪いが、怒ったら止められなかった」などと話していた。

 検察側は「社会規範外の行動を注意され理不尽に激高した経緯は身勝手が過ぎる」などとし懲役3年を求刑。弁護側は執行猶予付き判決を求めていた。

 被告は、取り調べ中の男性副検事に対し「あんま人をばかにしたしゃべり方すんなよ」などと脅迫し、職務執行を妨害したとして、公務執行妨害罪でも起訴されていた。

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