長崎市の1時間雨量60ミリ 県内3カ所でがけ崩れ

 前線や低気圧の影響で長崎県内は19日、大雨となった。長崎市では1時間雨量60ミリを観測。同市と、18日に線状降水帯が発生した対馬市で計3カ所、がけなどが崩れた。諫早、大村など5市で最大60世帯89人が避難した。
 長崎地方気象台によると、19日未明から早朝にかけての1時間雨量は最大で▽厳原48.5ミリ▽大村48.0ミリ▽壱岐・石田45.5ミリなど。対馬空港では18日午前0時の降り始めから19日午後3時までに259.0ミリと、7月の総雨量の約8割に相当する雨が降った。
 県警などによると、対馬市美津島町で18日、民家の裏山が幅、高さとも約5メートルにわたって崩落し、土砂が外壁に押し寄せたが住民は避難して無事。長崎市では19日、上小島3丁目と高尾町でそれぞれ塀とのり面が崩れたが、人的被害はなかった。
 県教委によると、佐世保市立小1校と、諫早、大村の全市立小中計64校が臨時休校。登校時間を遅らせた学校もあった。
 交通も乱れ、空や海の便は19日午前を中心に相次ぎ欠航。JR鳥栖駅の信号機が落雷で故障し、長崎と佐世保から博多へ向かう特急が午前中の全便運休した。松浦鉄道も始発から運転を見合わせ、昼前に再開した。


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