企業と連携、ICTで授業 生徒がソフト操作学ぶ 諫早特支高等部 障害者の新たな働き方見据える

宮口さん(右)の指導を受けながら操作する生徒=諫早市、諫早特別支援学校

 障害のある人の新たな働き方を見据えて、長崎県諫早市真崎町の県立諫早特別支援学校(平田昭輔校長、118人)は13日、県内企業と連携し情報通信技術(ICT)を活用した授業を同校高等部で開いた。
 文部科学省の委託で県教委が実施する「新しい時代のキャリア教育推進事業」の一環。メトロコンピュータサービス(長崎市)の宮口あや乃さん(24)が、2年生4人に、グラフィックデザインソフト「イラストレーター」の操作を指導し、初期設定方法や図形描画などについて実習。今後、体育祭のポスターを作製する予定。
 上肢のまひがありマウス操作やキーボード入力が難しい宮本昊(そら)さん(16)は、携帯電話式文字入力キーボードを使って受講。「細かい操作が難しかった。スムーズに操作して、クオリティーの高いポスターを作りたい」と意欲を見せた。
 同社の市古善敬常務取締役(44)は「企業側は障害者のことを知らないのが現状。今回の取り組みなどを通して障害のある人のことを知り、企業としてどのようなサポートや働き方の提供ができるか探りたい」と話した。


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