東京で8日連続1万人超 「コロナ第7波」で患者の症状に変化も

東京都内では7月19日で8日連続で毎日、新型コロナウイルスの新たな感染者が1万人を超えています。医療現場の医師からは、第6波に比べて高熱の患者の割合が増えているという声が上がっています。

患者の自宅への往診に当たる「ファストドクター」の菊池亮医師は、感染拡大の「第7波」への突入を実感しているといいます。菊池医師は「感染者数が増えていて、市中の感染拡大を体感している」とした上で「第6波と比べても年齢層は大きく変化はない。若い世代の患者が多い」と話します。その一方で、東京都の会議で警戒が呼びかけられているオミクロン株のBA.5系統への置き換わりが進み、現場ではすでに患者の症状に変化が現れてきているといいます。菊池医師は「第6波と比べると、発熱・せき・喉の痛み・倦怠(けんたい)感といった症状が多い。第6波と比べると高熱の患者の割合が1割程度増えているように感じる」と話します。

間もなく行動制限のない夏休みを迎える状況で、菊池医師は個人での感染対策の徹底を呼びかけています。菊池医師は「夏休みに入ると家族での移動が増えると思う。しっかりと感染対策することで感染拡大は抑えられると思うので、基本的な感染対策の徹底に立ち返り、注意してほしい」と話しました。

こうした中、都内のワクチン接種の状況に変化が起こっています。東京都が公表する3回目接種の報告数を基にTOKYO MXが独自で「3回目接種報告数の7日間平均」の推移をグラフ化してみると、7月の1週目まで下がり続けていた20歳未満のワクチン接種の報告数が第2週(7月8~14日)には2倍近くに増えていることが分かります。また、20代や30代を見ても、減少を続けていた報告数が同じように増加傾向に転じていることが分かります。これについて菊池医師は「日本の医療は病床が逼迫(ひっぱく)してくると適切に入院できない状態が続いているので、感染しない方法を考えるのだろう。そういった時、ワクチン接種は一つの答えではあると思うので、ワクチン接種にみんな集中するのは正常な反応かなと思う」と話しています。

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