長野から届く“友好の証” 諏訪の「御柱」 壱岐に建立 城山公園で式典

神事で白川市長らが玉串をささげた御柱=壱岐市、城山公園

 長野県の無形民俗文化財「御柱(おんばしら)祭」で役目を終えた諏訪大社の御柱が16日、姉妹都市の諏訪市から長崎県壱岐市に届いた。両市の「友好の証」として壱岐市勝本町の城山神社などに飾られる。
 俳人松尾芭蕉の門弟、河合曽良の生誕地は諏訪市で、臨終の地が壱岐市勝本町という縁がきっかけに両市の交流が続く。1998年から御柱祭が行われる6年ごとに「古御柱」が届くようになり、5回目。
 今回の御柱は、諏訪大社本宮の「二の柱」で約16メートル。フェリーに載せるため分割し、15日にトラックで現地を出発。近くに曽良の墓がある城山公園内に16日、約10メートルの柱を約2時間かけて建立した。呼び物となっていた御柱の海上パレード、海曳(ひ)きや市民参加の里曳きは、コロナ禍で中止となった。
 17日は「御柱祭」記念式典があり、「壱岐市に御柱を贈る会」会長の金子ゆかり諏訪市長や白川博一壱岐市長ら約100人が参加。神事の後、壱岐神楽や同町の風舞組ジュニア(中山信幸代表)の「壱州荒海太鼓」の披露があった。
 一緒に贈られた1.5メートルの古御柱は同町の黒瀬商店街入り口に建立される。


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