【新型コロナ】神奈川の感染者、初の1万人超え 黒岩知事、行動制限は「今のところ考えてない」

「ともに生きる社会かながわ憲章」がデザインされたTシャツを着用して定例会見に臨む黒岩知事=20日午後、県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県内の20日の新規感染者数は1万1443人となり、1日当たりで初めて1万人を超えた。「第7波」の拡大に伴い、新規感染者数は今月に入って前週比で倍増が続いている。1カ月前の約18倍に増加した。病床の使用率も上昇しているが、黒岩祐治知事はオミクロン株の重症化率は低いとして、外出自粛要請などの行動制限は「今のところは考えていない」としている。

 県内の新規感染者数は6月中旬から増加に転じ、今月は前週の同じ曜日に比べ約2倍のペースで増えている。県の担当者は「感染者が減る傾向は見られず、もうしばらく増加が続くのではないか」と話す。ただ、入院している重症者は28人(20日時点)で、重症者用即応病床の使用率は25.69%となっている。

 黒岩知事は20日の定例会見で、感染拡大の要因として感染力が強いとされるオミクロン株の派生型「BA・5」への置き換わりや、ワクチンの3回目接種の効果減少などを指摘。県民に対して基本的な感染防止対策の徹底や、若年層に対するワクチンの3回目接種を呼びかけた。

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