恐竜の鉄製骨格や精密模型 倉敷市立美術館で展覧会始まる

迫力ある鉄製の骨格恐竜などが並ぶ会場

 鉄でリアルに再現した恐竜の骨格やイラストなどを集めた「恐竜美術展―恐竜が美術館にやってきた!?」が23日、倉敷市中央の市立美術館で始まった。市在住の芸術家ら4人による多彩な作品約50点が並び、家族連れらが熱心に見入っている。8月28日まで。

 倉敷市で活動するNOBUO(本名・三近延生)さん(49)は、溶接技術を駆使した鉄製の骨格恐竜10点を出展。新作のブラキオサウルス(全長4.5メートル)とステゴサウルス(全長3.6メートル)をはじめ、鉄特有の優美な色で輝きを放つ、迫力のある大作が目を引く。

 紙粘土を使ったリアルな復元模型は、造形家荒木一成さん=京都府=の作品。壁面には漫画家で恐竜研究家のヒサクニヒコさん=神奈川県=とイラストレーター・ケータさん=兵庫県=によるイラスト作品が並ぶ。爪や尻尾の骨、アンモナイトなどの化石も展示され、“恐竜づくし”の世界を堪能できる。

 家族と訪れた岡山市立城東台小6年男児(12)は「鉄の牙や胸の骨が細かくてすごかった」と喜んでいた。

 この日は式典が行われ、作家や伊東香織市長らがテープカットを実施。保育園「若竹の園」(倉敷市中央)の園児34人が招待され、作品を鑑賞した。

 NOBUOさんは「人間より長い年月繁栄した恐竜からは力強さが感じられる。子どもから大人まで多くの人に楽しんでもらいたい」と話す。

 入館料は一般600円、中学生以下無料など。午前9時~午後5時15分。月曜休館。問い合わせは同美術館(086―425―6034)。

テープカットで開幕を祝う出展作家ら

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